2016年03月16日

「ベストターンドアウト賞」受賞講師、川越さんに教わる曳き馬講習！

前回の手入れ講習に引き続き今回は「ベストターンドアウト賞」を受賞された講師、川越さんに教わる曳き馬講習です

まずは正しい立ち位置、曳き手の長さを教わります

川越さんに曳かれ悠々と歩いていくアブソリュート、しかし現役時代からの玉に傷、気性難が顔をだします

たまに馬っけをだして曳いている人間を翻弄しようとするアブちゃん即座に川越さんにたしなめられます

「悪いことをしたらきちんと叱ることも大事です」

曳き馬はただ馬が人の横で歩くだけのことではありません、と話す川越さん

「曳き馬とは馬を『お披露目』する行為

馬はもちろん曳いて歩く人間も、自然に美しく歩かなければ」

よくパドックで目にするよくない行為、曳き手綱の首かけや美しくない握り方、そして曳き馬中の人馬の不調和

歩き方や服装など

日本の曳き馬に対する意識は他国にくらべると、まだ洗練されていないのだそうです

では担当の生徒にかわってみます

交代してすぐは平然と歩きだすのですが、復路になるとチャカついて立ち上がりだしました

アブソリュートは何気ない曳き手の使いかた、曳いている人間がなんとなく警戒している雰囲気を敏感に感じ取って反応しているようです

即座に川越さんが曳き手をとって懲戒します

静かなプレッシャーに緊張するアブ、川越さんはそれを確認して一拍置いたあとに、必ずそのプレッシャーを開放してやります

そして何事もなかったように歩きだす人馬

アブソリュートがちょっかいを出すこともなくとても自然体です

「馬ってむずかしいね～」

「なんで難しいかっていったら、一番基本だから難しいの」

手入れとおなじく、一番人馬の身近にあるものが基本であり基盤になるのですね

その後馬を美しく見せる立たせ方、「馬見せ」も拝見しました

川越さんとアブソリュートには短時間の間でも主従関係ができているので、求められるまま素直に従い静止しています

冷静さや毅然とした態度、愛情をかけて築いた信頼関係などのメリハリで、1頭の馬は驚くほど変わります

馬は自分をうつす鏡となります

手入れや曳き馬などの基本がスマートにできる人間が、本当のプロフェッショナルなのかもしれません

今回のグルーミング講習で厩務員に限らず、仕事への姿勢や馬に携わることへの意識・イメージが変化した生徒もいると思います

目標をもち、時間を有効に使って教わったことを活かしていきましょう

貴重な体験ができましたね

川越さん、ありがとうございました